夜景館スタッフ日誌 ちょっくら行ってきます・・・1年ばかり(え) 忍者ブログ
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 長期応援から戻って来た途端発生した出来事から、こちらのss(パラレル)↓


 


 パソコン画面に意識を集中させていた僕の身体を肘で小突きながら、悟浄が囁いて来た。

「八戒見ろよ、人買い支店長サマだぜ」

 赤い髪の同僚の物言いに、僕はほんの少し眉根を寄せる。
 決して、彼のその言い方が気に障ったわけではない。問題は、内容の方だ。
 後ろへ撫で付けた銀髪が特徴的な、僕より更に中性的な顔立ちの人物だが、その手腕のえげつなさは折り紙付きで、現場からは嫌悪の感情を、上層部からは絶大な信頼を寄せられている。
 『人買い支店長』『人買い商人』と影で呼ばれている、勤め先の支店のトップのその人が、ここに姿を現した理由は、恐らくただ一つ。
 そんな事を考えながら手を動かしていると、件の人物が近付いてきて一言、

「あんさん、ちょっと顔貸してもらえん?」
「・・・・・・」

 この時の僕の脳裏に浮かんだのが、『キタ――――( ゜∀ ゜)――――!! 』という顔文字だったのは、言わないでおいた方が良いだろう、多分。



 小会議室のドアをノックする。

「失礼します」
「おぉ、よぉ来たよぉ来た、早よ座り」

 勧められるまま、支店長と向かい合う形で椅子に座る。

「御用件は」
「あー、ほれ、まあ此処も人手がダブついてるようやし、そういうワケでな、
 ここはひとつ、K県の子会社に応援行って欲しいんやけど」
「・・・・・・」

 田舎も田舎、都道府県認知度ワースト争いの常連ともいえる地名に、流石の僕も一瞬言葉に詰まった。
 悟浄のように繁華街が無きゃ生きていけない、と言うつもりは毛頭ないが、本屋とスーパーが生活圏内に無いと少々辛い。

「・・・期間は」
「おう行ってくれるか?まあ1年くらいを見越してるんやけど、夏になる頃には、新人もモノになるようなってるやろからな」
「5年前の長期応援の際も同じ事を仰って、結局新人が使えるようになるまで3ヶ月延長させられたんでしたよね?」
「(細かい事をほじくり出しおって・・・)あーそんなこともあったっけかなぁ」
「ヤですねぇ、たかだか5年前の事を忘れるなんて、もうお年でしょうか?」
「(支店長に向かってどないな口利いとんねん。えぇ度胸しとんな?)冗談や冗談。今度はちゃんと1年で終わらせたるし安心しぃ」
「来年入る新人の成長具合を今から推し量ることは不可能ですから、取り敢えず9月からの1年間にして下さい。流石にそれだけいれば、問題ないでしょう。
 その代り、きっちり1年で此処へ戻らせていただきます」
「(おんどりゃ、このウチに指図すんのかい!)あぁ解った解った」
「で、物件ですけど、もちろん家具家電付き賃貸、かつネット環境付き、職場へは徒歩もしくは原付で15分以内の距離、半径1kmの生活圏内にスーパーと本屋もしくは図書館のあるところをお願いします。あ、当然駐輪スペースも必要です」
「(どんだけ注文しとんねん、どこぞの料理店かい!)まあ出来るだけ希望に沿えるよう、その点は担当部署に伝えとくわ」
「あぁ、あと1年でこっちに戻って来る時の物件も、同じ条件が良いですから、早めに手配を始めておいて下さい。良い物件は、空いたと思ったらすぐ人が入りますからね」
「(来年の事を今言うか?鬼でなくても笑うわ!)あーうん、それはまた帰る頃になったら連絡してくれる?」
「承知しました」



「毎度毎度、湯呑が犠牲になるような話し合いするのやめてくんない?後片付けと備品管理する八百鼡ちゃんが『月末なのに~』って嘆いてたぜ?」
「失礼ですね、僕が湯呑を割るわけじゃないんですから」
「支店長の性格を知った上でわざと煽る言い方する時点で、お前さんも責任の一端はある」
「ま、お陰でこっちに余計な波風や圧力が掛かって来ない点だけは、評価出来るがな」
「三蔵」
「へぇ、中間管理職サマが、部下をスケープゴート扱いかよ」
「テメェの次の人事考課、評価下げとくぞ」
「それだけはやめて~~~っ!」


 どっとはらい。


 


 えー、こちらとかこちらの設定に準じております。三蔵様は現場ではトップですが、支店が口を出して来たら従うしかない中間管理職。でも現場主義かつ支店の仕事が煩わしいという理由で、昇格試験は放棄しているとか何とか(笑)。
 で、例によって例の如く、長期応援(ほぼ異動に近いような)が決まりました。1年って(爆)。その際の支店の上司との会話がほぼ↑のような感じ(ここまで険悪じゃありませんけどね;)
 というわけで、物件を探しながら、少しずつ増えすぎた荷物の整理に取り掛かっている次第です。


 拍手有り難うございます♪以下、お返事です↓


 



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 K様
 拙サイトでは、一応ポリシー的なもので、季節ごとに玄関飾りを変えております。お楽しみいただけると、時間を掛けて素材を探した甲斐があるというものです。
 紫陽花は土壌が賛成ならピンク~赤紫、アルカリ性なら青紫~青というのが一般的ですよね。じゃあたまに見る白~ベージュの紫陽花は何なんでしょうかと思わなくもない天邪鬼香月(^_^;)。 
 ちなみにまりもは、香月が修学旅行で買いたかったけど手持ちが無くて断念したので、こんな設定をしてみた次第です。お楽しみいただけたら幸いです♪

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