20070812開設
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本館の更新は無理そうなので、とゆーか再掲載部屋以外コイツの為の展示場所、無いですから(笑)。
というわけで、真剣な悟浄ファンの方は回避推奨(またですか)↓
一度肺を突き上げるような衝撃が起こると、決壊した堤防のように、止める方法なんて無い。
「ッ、エホッ、グェーッホッホッホッホッ・・・ゥエーッホッホッホッホッ」
息を継ぐのも困難な咳が、この家で聞こえる唯一の音だ。
熱の所為か、頭痛も酷い。
往診の医者からもらった薬を飲みたいのは山々だが、つい2時間前に薬を飲んだところなので、流石にこの短時間で2度は飲めない。
というか、
『今医者(せんせい)が仰った事、聞きましたね?熱が下がらない、頭痛が続くからといって何度も薬を飲まないよう、薬を飲んだ時間は覚えておくんですよ?
寝ていて薬を飲むべき時間を過ぎてしまわないよう、時計をセットするのを忘れないで下さいね?』
そう言い残して、奴はこの家から避難しやがった。
そりゃ、只の風邪じゃなく流感ともなれば、感染の心配もあるだろう。
でも、本当に家を出るか!?
付きっ切りとまではいかなくても、同じ家に住む人間としてある程度看病するのが普通じゃねぇのか!?
憤った途端激しい咳き込みが再び襲い、ぐったりと布団に沈み込んだ。
体の力が抜けた途端、もよおしてきたのを感じた俺は、力の入らない身体に鞭打って起き上がると、よろよろと部屋を出た。
あー、なんか情けねぇ・・・
トイレから出てダイニングテーブルの前を通った俺は、ん?と思った。
テーブルの上に、一枚のメモ。
『喉を通りやすい食事を作って冷蔵庫に入れています。レンジで暖めて食べて下さい』
達筆な字が誰のものかなんて、考える余地もない。
持つべきものは親友よ、と、さっき心の中で罵倒したことは撤回して喜び、いそいそと冷蔵庫を開けた。
奴さんらしく一品一品タッパーに入れて並べられた料理と、
「ナンだ、これ・・・」
この家の中でおよそ見たことのない、リング状のピンク色のケーキ。
ラップの上に、カードらしき物。
『Happy birthday to 悟浄!
病人でも食べやすいババロアのケーキです。お大事に』
あー、俺、今日誕生日だったっけか。
多分、今日のために色々作ろうと考えていたのが、俺がヘマしたので急遽メニューを変更したんだろう。
ババロアを取り出して、一口口に運んだ。
ひんやりプルンとした触感が、口と喉に心地いい。
治ったらイイ酒買って、2人で飲もう――
その頃の慶雲院、
「本っ当、この日のために苦労して準備していたのに、インフルエンザだなんて馬鹿ですよねー」
「なあなあ八戒!これ全部食っていいの?」
「こっちのケーキはお酒が入っているので、悟空にはお酒無しのケーキです。
料理は全部食べていいですけど、お腹を壊さないよう気をつけて下さいね」
「いっただきま~す!」
「こっちはオトナ向け、1ヶ月前からブランデーに漬け込んだドライフルーツを使ったケーキです」
「(一口食べて)・・・・・・悪くない」
「日持ちしますから、食べきれない分は取っておいて下さい」
「もらっておこう」
「というわけでして、悟浄のインフルエンザが治るまで、ここに避難させて下さいね♪」
「・・・仕方ねぇな」
最高責任者の執務室で、豪勢な料理の数々とケーキが振舞われていたのを、その時の悟浄は知らない。
どっとはらい。
追記:悟浄誕生日おめでとう・・・・・・?(祝う気持ちは満タンですよ!)
というわけで、真剣な悟浄ファンの方は回避推奨(またですか)↓
一度肺を突き上げるような衝撃が起こると、決壊した堤防のように、止める方法なんて無い。
「ッ、エホッ、グェーッホッホッホッホッ・・・ゥエーッホッホッホッホッ」
息を継ぐのも困難な咳が、この家で聞こえる唯一の音だ。
熱の所為か、頭痛も酷い。
往診の医者からもらった薬を飲みたいのは山々だが、つい2時間前に薬を飲んだところなので、流石にこの短時間で2度は飲めない。
というか、
『今医者(せんせい)が仰った事、聞きましたね?熱が下がらない、頭痛が続くからといって何度も薬を飲まないよう、薬を飲んだ時間は覚えておくんですよ?
寝ていて薬を飲むべき時間を過ぎてしまわないよう、時計をセットするのを忘れないで下さいね?』
そう言い残して、奴はこの家から避難しやがった。
そりゃ、只の風邪じゃなく流感ともなれば、感染の心配もあるだろう。
でも、本当に家を出るか!?
付きっ切りとまではいかなくても、同じ家に住む人間としてある程度看病するのが普通じゃねぇのか!?
憤った途端激しい咳き込みが再び襲い、ぐったりと布団に沈み込んだ。
体の力が抜けた途端、もよおしてきたのを感じた俺は、力の入らない身体に鞭打って起き上がると、よろよろと部屋を出た。
あー、なんか情けねぇ・・・
トイレから出てダイニングテーブルの前を通った俺は、ん?と思った。
テーブルの上に、一枚のメモ。
『喉を通りやすい食事を作って冷蔵庫に入れています。レンジで暖めて食べて下さい』
達筆な字が誰のものかなんて、考える余地もない。
持つべきものは親友よ、と、さっき心の中で罵倒したことは撤回して喜び、いそいそと冷蔵庫を開けた。
奴さんらしく一品一品タッパーに入れて並べられた料理と、
「ナンだ、これ・・・」
この家の中でおよそ見たことのない、リング状のピンク色のケーキ。
ラップの上に、カードらしき物。
『Happy birthday to 悟浄!
病人でも食べやすいババロアのケーキです。お大事に』
あー、俺、今日誕生日だったっけか。
多分、今日のために色々作ろうと考えていたのが、俺がヘマしたので急遽メニューを変更したんだろう。
ババロアを取り出して、一口口に運んだ。
ひんやりプルンとした触感が、口と喉に心地いい。
治ったらイイ酒買って、2人で飲もう――
その頃の慶雲院、
「本っ当、この日のために苦労して準備していたのに、インフルエンザだなんて馬鹿ですよねー」
「なあなあ八戒!これ全部食っていいの?」
「こっちのケーキはお酒が入っているので、悟空にはお酒無しのケーキです。
料理は全部食べていいですけど、お腹を壊さないよう気をつけて下さいね」
「いっただきま~す!」
「こっちはオトナ向け、1ヶ月前からブランデーに漬け込んだドライフルーツを使ったケーキです」
「(一口食べて)・・・・・・悪くない」
「日持ちしますから、食べきれない分は取っておいて下さい」
「もらっておこう」
「というわけでして、悟浄のインフルエンザが治るまで、ここに避難させて下さいね♪」
「・・・仕方ねぇな」
最高責任者の執務室で、豪勢な料理の数々とケーキが振舞われていたのを、その時の悟浄は知らない。
どっとはらい。
追記:悟浄誕生日おめでとう・・・・・・?(祝う気持ちは満タンですよ!)
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