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そこのマスター様(仮にA様とします)は常々東北太平洋側在住とコメントしておられ、恐らくは今回の地震で相当な被害に遭われたことが予想されました。
最悪の事態が脳裏をよぎる中、ふとA様宅とよくイラストや小説を提供し合っているサイト様(最初の段階でご無事なのを確認済み)の事を思い出し、足を運んでみると、果たして、そちらの日記に『Aさんとご家族は無事とのことです』とコメントが!
友人の無事を聞いたかのように安堵致しました。
とはいえ、まだ多くの方が行方不明である現状は暫く続きそうです。
一人でも多くの方の命が救われる事、そして一日でも早く復興する事を願うばかりです。
でも、愚弟が東京近辺に勤務中(家は千葉)で、若干心配はありました、仕事から帰宅後(夜番なので夜中帰宅)一か八かで電話すると、運よくつながり、会社の同僚さん達と電車の復旧待ちということで、一安心した次第。
・・・この愚弟、以前にも乗っていた夜行バスが火事になるなど、災害に見舞われては無事生き延びている悪運の強い奴です。
とはいえ、史上最大規模の地震に見舞われ、少なくない数の方が犠牲になり、多数の方が現在も不安な時を過ごしておられます。心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。
徹頭徹尾、三蔵様と『あの方』しか出てきませんのでご注意を。
あ、それからシリーズの始まるきっかけはこちら→1.2.3.4.5.。一応第一話だけで粗方状況は解るようにしていますが。
斜陽殿で三仏神との謁見を終えた後、慶雲院に戻った三蔵は、すぐさま幾つかの書類をしたため、雑用係の僧侶に然るべき部署へと届けさせた。
そして椅子に深く腰掛け、マルボロの煙を深く吸い込み、吐き出す。
「面倒臭ぇ・・・」
執務室に三蔵以外誰もおらず、
呟きは、紫煙と同様空(くう)に消えた。
慶雲院総取締役大僧正代理と併せて北方天帝使という肩書きを所持する玄奘三蔵は、天界の意思を下界の者に伝える役割を持つ三仏神と、斜陽殿謁見の間で接触することの許される数少ない人間の一人である。
基本的に、天界に住む神仏は、下界の出来事に干渉する事は許されていない。
下界全体が滅びる可能性のある有害な生物や、天に仇為す存在になり得る集団であれば、天界軍が出動することもあるが、そういった事象は現在ではごくごく稀であり、殆どの場合、『下界の事は下界の住人で対処すべし』とされる。
そして僅かな例ではあるが、その中間として、天界の意向を下界の者に伝えることで、下界の者を導くこともある。
下界の者では知り得ない情報を与え、事態の解決・収束に役立たせるのだ。
その情報を『与える』側が三仏神であり、『与えられる』側が北方天帝使、つまり三蔵なのである。
とはいえ、重大な役目を負っている当の三蔵にとってはたまったものではない。
実際、任務の際に命の危険に晒されたことも少なくはないのだ。
その上今回は、普段とは比べものにならないほど危険性が高く、しかも確実に数年の期間を要する。
遂行する前に命を落とす可能性も、決して低くはない。
が、三蔵に、この任務を辞することは出来なかった。
『ここより遥か西域の天竺国にて、古に封印された大妖怪牛魔王の蘇生実験が行われており、それに現在行方が定かでない聖天経文が利用されている可能性が高い』
それは、三蔵が三蔵である理由、アイデンティティ。
亡き師が自分に託した形見であり、自分がこの面倒臭い地位に立ち、面倒臭い任務を受けている最たる理由。
「・・・・・・」
そこで思考に終止符を打った三蔵は、引き出しから短銃を取り出し、入念に手入れを始めた。
その翌日。
元々極端に少ない私物をまとめていた三蔵の目の前に、
『ちょっと似非最高僧!一体どういう事!?』
(・・・ワンクッション置くくらいしやがれこのアマ)
突如出現したうら若い女性。
原則として女人禁制の寺院の、それも統括責任者の執務室にノックもなく現れたのは、決して顔パスの地位であるわけでも、ましてや守衛を金銭や色香でたぶらかしたわけでもない。
『はあ?それじゃあ何、人魂を先に出してヒュードロドロって効果音立てて、それから出て来いっていうの?』
(そういう意味じゃねぇ!いきなり出て来るなり怒鳴り散らすなってんだよ!)
そう。
驚くなかれ、彼女はれっきとした霊、それも、
『余計な話なんてしている場合じゃないの。さっき悟能の元に貴方からの手紙が来たわ。透かし模様入りの便箋に書かれて、香木の繊維を漉き込んだ封筒に入ったご立派な物がね』
(これは通常の依頼じゃねぇ、上からの要請だ。神仏の面目なんざ知ったこっちゃないが、軽い気持ちで受けるようなもんじゃねぇ、それを向こうにも知らしめるためのものだ)
『あの子は私と同様頭がいいし勘もいいから、その重要さを理解した。その上で要請を受けようとしているわ』
(自分同様ってな・・・)
『あら、これは愛する双子の弟に対する嘘偽りのない評価よ?貴方もそう思っているでしょう?』
(奴の能力は認めるが、貴様と同様という点は納得しかねるぞ)
『失礼ねぇ・・・ホント似非最高僧なんだから』
(その呼び方はやめろ!)
猪八戒――かつての名は猪悟能――の双子の姉であり想い人でもあった猪花喃――の、霊なのだ。
何の因果か三蔵だけにその姿と声が認識出来るため、未だ精神的にぐらつきやすい八戒の監視役を務める事を条件に、三蔵は彼女が娑婆に在る事を黙認している。
ちなみに三蔵の言いたい内容は、音(オン)にしなくとも心の中で話すだけで彼女に伝わるため、第三者からすれば、現在の執務室は完全な無音の状態だ。
『話を逸らさないで頂戴。私はね、あの子に生きて欲しいの。私の分まで、少しでも長く生きて欲しいのよ。
それなのにそんな危険な旅・・・アウトドア生活なんて、ますます手が荒れちゃうじゃないの』
(大事なのはそこか?)
『いいじゃないの。私、あの子と手を繋ぐの好きだったんですから。
ともかく、いつ死ぬかも判らない旅なんてものに、あの子を巻き込まないで欲しいわ』
(・・・生憎だが、これは上の人選と俺の判断、そして奴自身の決定によるものだ。口出しは許さん。
それに、既にこの近辺まで『異変』の影響が及び始めている。
長安(ここ)に留まることが、必ずしも奴にとって安寧を得られる選択とは限らんぞ)
『・・・・・・』
(三仏神の話では、奴は生まれ付いての妖怪でない分、『異変』の影響を受けにくいらしい。
だからといって、今後も何事もなく過ごせる保証はないし、何かが起こった場合、それこそ周囲から迫害され、土地を追われる可能性も否定出来ん。
今この現状で、奴がいつまでもあの場所で安穏と暮らせると思うんじゃねぇよ)
『・・・・・・』
いつになく厳しい言い方の三蔵に、流石の花喃も言葉に詰まる。
暫く思案していたが、ふと何か思いついたのか、ニコ、と微笑んだ。
そこらの男なら瞬時に虜にしてしまうだろうその愛らしい笑みが、逆に最高僧にとってはとてつもない不安に駆られる。
『解ったわ。じゃあ私も一緒に行くわね』
(あ゛ぁ?)
『そうでしょう?だってあの子はまだ落ち着いたとは到底言えない状態ですもの。
あの子が私の事に折り合いをつけて精神的に安定するまで、というのが貴方との約束よ』
それは事実なのだが、当時はこのような状況になるとは考えてもいなかったので、旅路にまでくっ付いて来るというのは想定外だ。
というより、三仏神からあの連中を同行者として指名された時、これで今度こそ彼女とおさらばだ、と密かにガッツポーズをしたほどなのだが、これは三蔵だけの秘密である。
(・・・言っとくが、この先数年は日々旅の空だ。見知らぬ土地を常に移動するってのに、迷ったら今度こそ成仏出来なくなるかも知れんぞ?)
『いやぁねぇ、最高僧のくせに、知らないの?
霊はね、異次元を通り抜けて時間や空間を移動する時、会いたいと強く思う人物がいれば、ちゃんとその人の傍に辿り着けるのよ。だからこうして、貴方のいる場所にピンポイントで出て来ることが出来るんじゃないの』
(・・・・・・orz)
決定打である。
こうして、第32代唐亜玄奘三蔵法師は、経文奪回と異変の阻止のため、遥か天竺国を目指し、3人の供を連れジープで長安を発った。
そこに、1人の女性の霊がくっ付いて来ているのは、三蔵にしか知らない事実だ。
面倒事を何より嫌う最高僧が、長い年月の間旅の空に身を置くことになった、それは稀有な出来事。
どっとはらい。
追記:ついに西行きの旅にまで付いて来ることになった花喃姉様(爆)。
これだけやり取りさせても三蔵×花喃姉様でないところがポイント(笑)。
あともう少しだけ続ける予定なので、どうぞお付き合い下さいませ。
↓うん凄いネーミングだわ。しかもあらゆる柑橘類の中で金柑にソレですか・・・大きさ的に丁度(以下自粛)。
というわけで久し振りに突発小咄(ssという程ではありませんが)。
バイトの終わった夕方、俺は八戒と落ち合って夕食の買い物中だ。
がっつり肉体労働をした後に旨い飯が食えるってのは、何より有難い事だと思える。
「白菜、人参、もやし・・・と、取り敢えず野菜売り場の買い物はこれくらいでしょうか。
あ、何か果物要りますか、悟浄?」
「んー?林檎はこの前食ったし、あんま酒と合う果物ってねぇしな。
・・・ッ、ケホッ」
「どうしました、風邪ですか?」
「や、そんな酷くねぇけど、ちょっと喉が・・・ケホッ」
「吸いすぎなんですよ、まったく・・・あ、そうだ」
「?」
「えぇと・・・あ、ありましたありました。
昔から金柑やかりんの蜂蜜漬けって喉にいいっていうじゃないですか。
ちょっと作ってみましょうか」
そう言って指し示した金柑の傍に掲げられていた商品名。
『たまたま』
「え、いやちょっとそれは・・・何つーか・・・」
「はい、何ですか?」
「えーと、その、お、俺、あんま金柑も蜂蜜も好きじゃねぇしっ、そういうのって農薬やらワックスやらがっつり付いているっつーじゃん?」
「やけに詳しいですねぇ」
「いやだからよ、ちょっと俺、向こうでのど飴買ってくるわ!」
「?・・・はぁ」
首を捻る八戒だが、流石にそのネーミングを知った上で食える程、俺は物好きでもスキモノでもねぇ。
タバコの不味くなりそうなハッカ味ののど飴を手に、当分柑橘類は眼にしたくねぇと独りごちる俺だった。
どっとはらい。
追記:通常ならネーミングに反応してニヤニヤ笑っている悟浄を白い眼で見る八戒、な構図なんでしょうが、そこは敢えて当館の悟浄らしく。
関係ありませんが、三蔵様って金柑やかりんの蜂蜜漬け、好きそうですよね。
皆様も気温の変化で体調を崩さないようお気を付けて。
まとまった時間があったので、思い切って西フロアを改装。
というほど大袈裟なものではありませんが、西フロア開通当初から気になっていたレイアウトの微妙さが、今回何とか納得出来るものに。
ついでにリンク文字の色も手を加えたために、ほぼ全てのファイルを修正する羽目に・・・パッと見小説の数は少なく見えます(というか実際少ない)が、中編を幾つもの頁に分けていたり、100のお題などもあるので、ファイルの数は結構侮れないものに。ああ疲れた。
今はメインストーリーの幕間的な話と童話パロを並行して執筆中。でも全く関係ないものが先に仕上がるかも知れないのが不思議なところ(笑)。
何でHP素材にホワイトデー向けのものが少ないんだ。
バレンタイン向けはわんさかあるじゃないですか。なのにホワイトデー向けはなかなかみられない。
まあそもそもホワイトデーの贈り物って、マシュマロだったりキャンディだったりクッキーだったり、何だかお菓子業界がこぞって色々押し出しているから『これ』というものが絞られていないせいもあるのでしょうが。
あ、ちなみにホワイトデーのお返しを考案したのは日本の和菓子屋で、マシュマロに似た『鶴の子』をお返し用にとアピールしたのが始まりだそうで、すなわちホワイトデーそのものが日本独自の文化なんだそうですよ。
の割にはHP素材が少な(以下略)。
あ、関係ないですが、↓について、その日のうちにメッセージの閲覧方法を学芸員に教えたので、きちんと本人も読めていると思います。
流石にそれだけ増殖すると怖いデス御大!
詳細は御大のブログをご覧いただければ。
話変わりまして。
2月は逃げる、とは良く聞く言葉ですが、本当にあっという間に残り5日ですよどうしましょう;
今月は何かと慌しく、日誌を書く間もない状態で、お越しいただく皆様方には本当に申し訳ない限りです。
小ネタはあれど(その殆どが被害者悟浄:笑)、形になる前に霧散してしまう・・・orz
そんな中、年末に受け取っていた学芸員の絵をup致しました。
・・・えー・・・まあ彼女の趣味嗜好がよく判る、そんな作品達(笑)。
とはいえ、彼女の描くパステル画が、私は非常に好きです。
更には数日前に、拍手メッセージで学芸員の描く絵をお褒めいただきまして、我が事のように嬉しく思っています。
今は携帯カメラの画素数も多くなり、HPビルダー付属のソフトで若干明るさやコントラストを手直しすれば、充分閲覧に耐えられるようですね。
あまり余所様では見かけない方法と思われますが、それも作品の持ち味として受け止めていただければ幸いです。
正直、驚きを通り越して怖かったデス。
いやいやいや、年末の更新以降、日誌の再掲載しかしていなかったので、来館者数も激減していたのですが(そもそも此処、一般受けする作品傾向じゃないですからね)、それが一気に10倍近い数に。嗚呼全ての時間帯でご来館いただけているとは・・・!(感激)
とはいえ、看板はバレンタインssといいながら、中身は甘さの欠片もないところが申し訳ない限り。といいますか、当館は香月の親友と計3人体制で運営しているので、リア友が読むこと前提となると、甘い話なんて書いた日にゃ軽く恥ずかしさで死ねますって。
なので、当面はこんな調子で展開するものと思われます。