20070812開設
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やっと週末を迎えられた香月です。息も絶え絶えです。
仕事上でのあれやこれやが一気に押し寄せて、本当にぽっきり折れてしまいそうでした。
でも来週・再来週と2週連続フルタイム×6連勤なんですが。もうヤだ・・・orz
そんな自分を慰めるというわけではないですが、今日の出来事からこんなss↓
※以下のssはオリキャラ(『誘いの驟雨』設定)が名前だけ登場します。気にせずとも読めますが、どうしても苦手な方は回避して下さい。
仕事が休みのとある午後、俺と八戒は街へ買い物に出た。
先日めでたく婚約した金髪垂れ目の最高僧サマの祝いの品を探すためだ。
もちろん、結婚当日にはきちんと祝儀を贈るつもりだが、個人的に祝いの品を送ろうなんて人間はあの最高僧サマの周囲にいないだろうし、そんな人間関係を築く奴さんでもない。
まあ、性格は難ありでも権力はピカ一だから、何某かの見返りを狙った品はジャンジャン来そうだが。
それだって、変なところで潔癖症な三蔵サマは、顔を顰めて送り返しそうだ。
地位とか職種とか関係なく素の付き合いをしている俺達は、多分一般的に見て希少な存在なんだろう。
そんなわけで、我らが友(?)人三蔵サマの為、俺達は小洒落た雑貨屋が立ち並ぶ通りを店から店へうろついているのだった。
「新婚さんにはやっぱフリルのエプロンが定番っショ?」
「貴方の中の定番と世間一般の常識を一緒にしないで下さい。っていいますか貴方、フリルのエプロンを売っているような店に男2人で入れと?
新婚さんへの贈り物の定番といえば、夫婦茶碗でしょう」
「つーてもよ、あの家、由緒正しい旧家なんだろ?食器とか全部オーダーメイドの一点物って感じじゃねぇか?」
「さあ・・・確かに飾られている花瓶などはそれなりの気品が窺える物でしたけど・・・おや?」
あーでもないこーでもないと議論していた時、八戒の視線がある店の入り口付近の棚に留まった。
その店は高級な贈答品とは全くかけ離れた、パーティーグッズやマニアックな品々を売る店だ。
・・・そーいやあいつ、この通りを通る時はいつもこの店ガン見しているよな。
一抹の不安を覚えながら奴さんの後を追って、その店に入った。
確かに色んな祝い事でのプレゼントに使えそうな品揃えだが、冗談の通じる相手でなきゃ白けるか気まずくなるような物が多い。
おいおい、下手な物を買って三蔵サマに的にされるのはカンベンだぜ。
そう思って棚の品を凝視している八戒に近付くと、
「これなんてどうかと思うんですが、悟浄はどっちがいいと思いますか?」
そういって指し示したのは、色違いで置かれている、徳利と猪口のセット。
片方は白地に黒で、もう片方は黒地に白で、何かが描かれている。
計都も多少は嗜むらしいので、まあ悪くはないチョイスだ。
だが、洒落た店にあるような陶器やガラスではなく、それは明らかに量産品という感じの磁器だ。
八戒は、材質ではなくその柄に注目したんだろう。
何かが細々と描かれている徳利の表面を目を凝らしてよく見ると、白地の方は2頭のパンダが、黒地の方は2体のガイコツが寄り添っている(?)ような構図がたくさん描かれていた。
・・・徳利と猪口というチョイスは悪くないのに、何なんだこの絵柄のチョイスは。
「や、流石に坊主にガイコツって拙いんじゃね?」
酒は飲むわ煙草は吸うわ銃は撃つわ博打も打つわと、僧侶が聞いて呆れるような人物だが、それでもなぜか、坊主らしい一面もあると思えるから不思議だ。
奴さんの中で、俺達には解らない線引きというのがあるのかも知れない。
そういう坊主に、ドクロ模様ってのはちょっと拙い気がする。
「そういうもんですかね?じゃ、パンダの方にしますか」
言うや、ガイコツの方を棚に戻し、パンダの方の箱をカウンターに持って行って清算を始めた。
「やけに気に入ったようだな・・・」
確かにパンダが2頭、コロコロとじゃれ合っているような構図は、見ていて和むが。
それにしても、同じ構図でパンダとガイコツの2パターンってのが、何だか妙だ。
そう思って棚にあったその2種類の品を、何とはなしに眺めていた。
・・・・・・・・・・・・
!!!?
「お待たせしました。プレゼントも決まったことですし、お茶でもしますか?」
「おい八戒!そ、そ、それ、四十八・・・!」
にっこり
「ガイコツは拙いからパンダの方がいいって言ったの、悟浄ですよね♪」
「や、それはお前さんが『どっちがいい』って聞いてきたからで、俺は別に・・・!」
「だぁいじょぉぶですよぉ。三蔵はこういう知識に疎いですし、コレの意味に気が付いたら、逆に感謝されると思いますよ?」
「いやいやいやいや、意味に気が付いたら俺間違いなく殺されるって!」
「さ、歩き疲れましたし、何所か良さそうな喫茶店探しましょうか」
「人の話を聞け!!」
結局、そのパンダの四十〇手の徳利セットは、本当に三蔵にプレゼントされてしまった。
あいつは俺のことを非常識呼ばわりしたが、絶対フリルのエプロンの方がまだマシだと思うぞ。
品物を見た三蔵サマは、幾つも(2×48=96)のパンダを見て嫌そうに八戒を見た(八戒のセレクトだという事は流石に気付いたようだ)が、その隠された意味に気付いてはいないようだった。
アレの意味に気付く日は来るのか。気付いた時、俺は生きて翌日の太陽を拝めるのか。
タイムリミットの分からない時限爆弾を抱えるような気持ちで日々を過ごすのが俺だけという事実が、無性にやるせなかった。
どっとはらい。
追記:このssに出て来る徳利セットは実在します(爆)。
もうすぐ他の部署のボスになる予定の職員さんに贈る送別のプレゼントを買いに、職場の人達と一緒に買い物に行きました。
はい。山一つ向こうのイオンモールです。
そこで選ばれたのが、↑の徳利セットなんです。
最初は香月も、絵柄の意味が解らなかったのですが、ガイコツの方と見比べて察しました。
「四〇八手って何?」とゆーお嬢様方は、知らないままでいていただいた方が宜しいかと(香月的に)。
仕事上でのあれやこれやが一気に押し寄せて、本当にぽっきり折れてしまいそうでした。
でも来週・再来週と2週連続フルタイム×6連勤なんですが。もうヤだ・・・orz
そんな自分を慰めるというわけではないですが、今日の出来事からこんなss↓
※以下のssはオリキャラ(『誘いの驟雨』設定)が名前だけ登場します。気にせずとも読めますが、どうしても苦手な方は回避して下さい。
仕事が休みのとある午後、俺と八戒は街へ買い物に出た。
先日めでたく婚約した金髪垂れ目の最高僧サマの祝いの品を探すためだ。
もちろん、結婚当日にはきちんと祝儀を贈るつもりだが、個人的に祝いの品を送ろうなんて人間はあの最高僧サマの周囲にいないだろうし、そんな人間関係を築く奴さんでもない。
まあ、性格は難ありでも権力はピカ一だから、何某かの見返りを狙った品はジャンジャン来そうだが。
それだって、変なところで潔癖症な三蔵サマは、顔を顰めて送り返しそうだ。
地位とか職種とか関係なく素の付き合いをしている俺達は、多分一般的に見て希少な存在なんだろう。
そんなわけで、我らが友(?)人三蔵サマの為、俺達は小洒落た雑貨屋が立ち並ぶ通りを店から店へうろついているのだった。
「新婚さんにはやっぱフリルのエプロンが定番っショ?」
「貴方の中の定番と世間一般の常識を一緒にしないで下さい。っていいますか貴方、フリルのエプロンを売っているような店に男2人で入れと?
新婚さんへの贈り物の定番といえば、夫婦茶碗でしょう」
「つーてもよ、あの家、由緒正しい旧家なんだろ?食器とか全部オーダーメイドの一点物って感じじゃねぇか?」
「さあ・・・確かに飾られている花瓶などはそれなりの気品が窺える物でしたけど・・・おや?」
あーでもないこーでもないと議論していた時、八戒の視線がある店の入り口付近の棚に留まった。
その店は高級な贈答品とは全くかけ離れた、パーティーグッズやマニアックな品々を売る店だ。
・・・そーいやあいつ、この通りを通る時はいつもこの店ガン見しているよな。
一抹の不安を覚えながら奴さんの後を追って、その店に入った。
確かに色んな祝い事でのプレゼントに使えそうな品揃えだが、冗談の通じる相手でなきゃ白けるか気まずくなるような物が多い。
おいおい、下手な物を買って三蔵サマに的にされるのはカンベンだぜ。
そう思って棚の品を凝視している八戒に近付くと、
「これなんてどうかと思うんですが、悟浄はどっちがいいと思いますか?」
そういって指し示したのは、色違いで置かれている、徳利と猪口のセット。
片方は白地に黒で、もう片方は黒地に白で、何かが描かれている。
計都も多少は嗜むらしいので、まあ悪くはないチョイスだ。
だが、洒落た店にあるような陶器やガラスではなく、それは明らかに量産品という感じの磁器だ。
八戒は、材質ではなくその柄に注目したんだろう。
何かが細々と描かれている徳利の表面を目を凝らしてよく見ると、白地の方は2頭のパンダが、黒地の方は2体のガイコツが寄り添っている(?)ような構図がたくさん描かれていた。
・・・徳利と猪口というチョイスは悪くないのに、何なんだこの絵柄のチョイスは。
「や、流石に坊主にガイコツって拙いんじゃね?」
酒は飲むわ煙草は吸うわ銃は撃つわ博打も打つわと、僧侶が聞いて呆れるような人物だが、それでもなぜか、坊主らしい一面もあると思えるから不思議だ。
奴さんの中で、俺達には解らない線引きというのがあるのかも知れない。
そういう坊主に、ドクロ模様ってのはちょっと拙い気がする。
「そういうもんですかね?じゃ、パンダの方にしますか」
言うや、ガイコツの方を棚に戻し、パンダの方の箱をカウンターに持って行って清算を始めた。
「やけに気に入ったようだな・・・」
確かにパンダが2頭、コロコロとじゃれ合っているような構図は、見ていて和むが。
それにしても、同じ構図でパンダとガイコツの2パターンってのが、何だか妙だ。
そう思って棚にあったその2種類の品を、何とはなしに眺めていた。
・・・・・・・・・・・・
!!!?
「お待たせしました。プレゼントも決まったことですし、お茶でもしますか?」
「おい八戒!そ、そ、それ、四十八・・・!」
にっこり
「ガイコツは拙いからパンダの方がいいって言ったの、悟浄ですよね♪」
「や、それはお前さんが『どっちがいい』って聞いてきたからで、俺は別に・・・!」
「だぁいじょぉぶですよぉ。三蔵はこういう知識に疎いですし、コレの意味に気が付いたら、逆に感謝されると思いますよ?」
「いやいやいやいや、意味に気が付いたら俺間違いなく殺されるって!」
「さ、歩き疲れましたし、何所か良さそうな喫茶店探しましょうか」
「人の話を聞け!!」
結局、そのパンダの四十〇手の徳利セットは、本当に三蔵にプレゼントされてしまった。
あいつは俺のことを非常識呼ばわりしたが、絶対フリルのエプロンの方がまだマシだと思うぞ。
品物を見た三蔵サマは、幾つも(2×48=96)のパンダを見て嫌そうに八戒を見た(八戒のセレクトだという事は流石に気付いたようだ)が、その隠された意味に気付いてはいないようだった。
アレの意味に気付く日は来るのか。気付いた時、俺は生きて翌日の太陽を拝めるのか。
タイムリミットの分からない時限爆弾を抱えるような気持ちで日々を過ごすのが俺だけという事実が、無性にやるせなかった。
どっとはらい。
追記:このssに出て来る徳利セットは実在します(爆)。
もうすぐ他の部署のボスになる予定の職員さんに贈る送別のプレゼントを買いに、職場の人達と一緒に買い物に行きました。
はい。山一つ向こうのイオンモールです。
そこで選ばれたのが、↑の徳利セットなんです。
最初は香月も、絵柄の意味が解らなかったのですが、ガイコツの方と見比べて察しました。
「四〇八手って何?」とゆーお嬢様方は、知らないままでいていただいた方が宜しいかと(香月的に)。
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