えぇええぇえぇ？

　日付的には昨日、実際にあった出来事から、こんな小咄（パラレル）↓


　既に日は落ち、ネオンと車のヘッドライト・テールランプが街を彩る時間帯。
　不意に車内にぐきゅるるると盛大な腹の虫の音が響いた。
　虫の飼い主なんて、考えるまでもなく、

「･･･腹減った･･･」

　いつもは元気な声の持ち主が、スタミナ切れで覇気のない呟きを洩らす。

「今日中にこのエリアの視察を終えないと、後のスケジュールが押してしまうんですよ。今日のノルマが終わったら、そこで夕飯にしますから、もう少し辛抱して下さい、悟空」
「う゛～～～この道、食いモンの店ばっかだから、見るだけで腹減るんだよ･･･」
「あーまー、確かに食い気優先の小猿ちゃんには、ちょっとした拷問だわな」
「下らん、工場も病院もテナントビルもある中で、飲食店のネオンが目立つだけだろうが」
「まあそれはそうなんですが･･･そうだ悟空、食べ物以外の事を考えれば、少しは気が紛れると思いますよ？
　確かこの先に面白い店があるって言ってませんでしたっけ？」
「んーと･･･？あ、そうそう、何か本屋とプラモデルの店が合体したような店があったよ。えーと、『じゃんく堂』だったっけ？」


　････････････


　わーははははっ


「ひゃっひゃっひゃっ･･･お猿ちゃん、そりゃジュンク堂の間違いだろっ･･･ひゃーひゃっひゃっひゃっ」
「ジャンクって言ったら廃棄一歩手前の部品とか、そういうものを指しますから、本屋とはちょっと違うかと･･･」
「馬鹿だというのは知っていたが、かな文字すら読めんとはな」
「（ぶー）･･･あ、見てよあれ！」
「え？」「へ？」「あ゛？」


『古本・プラモデル・フィギュア　じゃんく堂』


　マ　ジ　で　す　か　。

「なー？ほら、あれ！嘘じゃなかったろ？な？」
「うそぉん･･･」
「･･････（煙草を取り落とした←悟空がキャッチ）」
「えぇ･･･と･･･、その、まあ僕達3人が間違っていたということで･･･」
「「「悪かった//です（ちょっと棒読み：笑）」」」
「勝った･･･！」


　どっとはらい。

　追記：昨日、勉強会のために別の店舗へ香月を含め4人で社用車に乗って移動していたんです。その時の会話を7割方忠実に再現しています。
　いや本当にあるんですよ、こういう名前のお店。行った当人（ssでは悟空役）曰く、『不〇子ちゃんのフィギュアとか飾ってたよ』とのこと。
　･･･少なくとも女性一人では入り辛いですわ･･･